初めまして、現在海外在住のおいもっち(ペンネーム)と申します。
2021年7月にコロナ禍でありながらベルギーのヘントという所に移住をしました。
こんな状況でどのようにベルギーに移住できたのか、また移住に準備が必要なことや、移住してみてわかったメリット&デメリットをこちらで皆さんにお伝えできればと思いますのでご参考ください!
ベルギーのヘントはこちら
私がベルギーへ移住した理由
大学生時代、独学で英語を勉強するため、無料でお互いの言語を教え合えるWebサイト(顔出し等一才無し)に行き、そこで最初に出会った人が現在の夫です。
当時夫の印象がとても良かったので、そのWebサイトは一度きりしか使用せず、Skypeを使用しながら夫は英語、私は日本語をお互いに教え合い、その一年後にそのベルギー国籍の方とお付き合いが始まりました。
今年で出会って7年目になります。そして、3年前に結婚致しました。
結婚当時、私は医療従事者でありその医療従事者としてのキャリアがある程度固まったため、会社勤めの夫のサポーターとして、また、将来は日本かベルギーかどちらの国がお互いにとって良い生活環境かを見定めるためにベルギーに移住する事を決意し、去年(2021年)の7月に移住しました。
今はまだ子どもはいませんが、新しい家族の妊娠、出産、子育ても将来的には考えているので、ベルギーの行政、医療、教育機関のリアルをきちんと見て行きたいと思いました。
ベルギー移住までの流れ
婚姻届けを提出
2017年に日本、ベルギーの順番で婚姻届を提出し、受理完了の手続きを行いました。
私たちは日本でまず婚姻手続きをしました。
日本かベルギーかを選ぶ時、準備する書類の種類や市役所の仕事の速さ、私か相手のどちらが長くそれぞれの国に滞在できるかを考えました。
- 日本で手続きを開始した方が書類が集めやすい点
- 自分の本籍地に住んでいたので断絶仕事が早いと思った点。
- 私が9日間、相手が2ヶ月間の長期休みが取れた点
上記の点で、日本で手続きを開始する事を決めました。
注意した事は、日本の行政書類はアポスティーユという外務省のスタンプを押してもらう必要があり、かつ、法廷翻訳人の方にオランダ語(ヘントの公用語)に翻訳して頂く必要があったため、婚姻手続きをする前にきちんと計画を立てた事と提出期限までに余裕を持って手続きをしていた事です。
ビザ申請の手続き
2020年の4月頃から長期滞在用のビザ申請手続きの準備を始めました。
私達は既に婚姻手続き時に、ある程度必要な書類(婚姻届など)をオランダ語に翻訳してベルギーの役所に提出していたので、何種類かの書類は新たに作成せずコピーだけで済んだ点は楽でした。
しかし、厄介だったのが、私のビザ申請のために夫の審査も必要で、夫のパスポートを日本の外務省に審査してもらわないといけなかったのですが、その時期が世界的に新型コロナウイルスの蔓延と東京オリンピック開催前の時期でどの機関も忙しく、3ヶ月余裕を持って提出したつもりだったのですが、待てど待てど返事が来ず、待ち切れず私が電話で問い合わせてみると「もうすぐ終わります」と返答を頂き、その1時間後にようやく審査通過の通知をいただきました。
その他は、夫の明細書や出生届などビザ申請に必要な夫の個人情報を紙媒体で日本に送ってもらい、東京にあるベルギー王国領事館に全てまとめて(150枚以上)提出しました。
審査に問題なければ、1週間でビザ(パスポート内のページに特別なシールを貼ってもらう)を受け取る事ができます。
ベルギーについてからしたこと
その後パスポート(ビザ付き)と荷物全て(キャリーケース3個分)を持って飛行機でベルギーに飛びました。
ベルギー行きの飛行機に乗る前に事前に、コロナのPCR検査陰性証明書を英語版で準備しました。
ベルギー到着後、1週間自宅待機をしました。
そのあと、最寄りの市役所に行き、今度はベルギー市民になるためのIDカード(日本でいうとマイナンバーカードみたいなもの)の作成申請に行きました。そこから2ヶ月後ようやく受け取りました。
ベルギーの市役所の仕事の速さは日本と比べるとだいぶゆっくりなような気がします。
医療保険は夫の扶養家族として加入させてもらい、それはデジタル申請ですぐにできました。
移住した外国人はだいたいベルギー公用語を学ぶための言語学校に行かなければならないルールがあり、そのルールを破ると夫が罰金を支払わなければならなかったり、最悪ビザ取り消しのリスクもあります。
IDカードを受理した後にその学校の入学手続きもできるようになったので、私は去年の11月から通学しています。
ここまで終えて、移住完了と言えると思いますが、私は2022年の現段階でまだ学校に通学中なので、自分は移住完了のための最終段階となります。
ベルギー 移住する際に準備した物や貯金など
移住した年以前にもベルギーには四回くらい観光として行ったことがあるのですが、一番先に準備した物は日本で使ってるシャンプーとリンスです。
ヨーロッパの水は硬水であり、ベルギーで売られているシャンプーやリンスが全く髪に合わず、ギチギチのガチゴチになってしまうのです。なのでシャンプー、リンスは自分にとってまず必須でした。
移住した時の貯金は50万円程度です。
結婚式の契約金をちょうど前払いしたので貯金がけっこう無くなりました。
結局、結婚式はコロナの影響で2度延期し続けているのですが、式場の方もしっかりサポートして下さって「できる時でいいですよ」と言って待って下さっています。有難いです。
私はもともと花粉やハウスダストなどのアレルギーとアトピー性皮膚炎持ちで、主治医の先生から頂いたアレルギー用の飲み薬やアトピー用の塗り薬は多めに持っていきました。
もし持病がある方は日頃使用しているお薬を必ず持って行くことをお勧めします。
しかし、患者さんによってはモルヒネなど強いお薬を服用されている方もいらっしゃると思います。
場合によってはその国では持ち込みが違法になるお薬もあるので、お薬の持ち込みはその国に持って行けるか事前にきちんと確認をしていかなければならない事も注意点だと思います。
そして、最も準備したものは、心の準備です。
私は正直ベルギー移住がすごく楽しみだった訳ではありません。
公共施設の汚さや他人を下手に信用できないくらい危ない場所も沢山ある点、日本と違い「思いやり」という言動は無いに等しいと思った方が楽と思える状況が沢山ある点、食材がジャガイモしか美味しいと感じられない点があるためです。
しかし、他の国で生活ができるチャンスがあるのなら、若いうちに経験するべきという母の言葉に勇気をもらい、「そうだね‼︎経験しよしよ‼︎」というポジティブな思いもありました。
まだベルギーに移住して半年しか経っていないですが、良い事も悪い事ももう既に沢山経験しました。やはり「心の準備」は大事だと思います。
毎月の生活費
2人合わせて、アパート賃貸料(電気水道代込)で8万円、食費で2万円で合計10万円が基本の生活費です。
私達夫婦は特に服の購入や外食をあまりしないので、大体10万円〜15万円程度が一般の生活費かと思います。
ベルギー 移住してよかったこと
移住してよかった事はこちらです↓
- オランダ語(ヘントの公用語)とトルコ語(義両親の母国語)が無料で学びやすい環境が整っているという事です。
- ジャガイモが美味しいのでフライドポテトが本当に美味しいです。
- チョコレートも本当に美味しいです。
- 売られている野菜や果物、乳製品の基本ボリュームが多いので、大量に安く買えてお買得な時が多いです。
- 他人に気を遣わなければならないストレス環境が少ないと思います。
- 暖房設備が整っているので冬の極寒でも室内は半袖で過ごせます。
- 日本みたいに遊べる場所(カラオケ、遊園地、ショッピングモール)がとても少ないのでお金の無駄遣いが減りました。
ベルギーに移住して大変だった事
逆にベルギーに移住して大変だったことはこちらです↓
- お肉が硬く、日本国産のお肉と比べると味もにおいも慣れるまで時間がかかりました。そして値段が高いです。日本であれば400円程度のカレーシチュー用の牛肉がここでは700円くらいします。
- 公共施設の汚さに目を疑います。空港の窓ガラスにガムがひっついていたりしています。公共トイレも汚いのであまり使わないです。
- 市役所の仕事の速さが遅すぎるので、手続きに時間がかかります。
- 病院の医療従事者スタッフの対応が良くないことが多いです。レントゲンをとった事があるのですが、検査着はなく、下着で撮影すると言われ、すごく恥ずかしかったのを覚えています。私は医療従事者なので余計にショックを受けました。
- 関係のないお薬を処方された事があり、薬局に買う前に気付いてよかった出来事もあります。
- ベルギーはレイプ事件や、駅のホームの突き落とし事件も時々ある国です。コロナ感染対策も怠っている人も多いので、そんな危ない国で安全に暮らすため常に注意を払わないといけないのが日本と違い大変です。
- ベルギーの人は基本土足生活です。なのでお呼ばれしてもらった時、靴のまま部屋に上がるのがまだ慣れないです。逆にベルギー人の人はお願いしないと靴を脱がずに部屋に上がろうとするので、その文化の違いが大変です。
- 基本、自分の事しか考えてないようなそんな言動を義理の親戚からも見受けられます。始めはショックですが、そういう文化なんだと受け入れていこうとするその過程が大変です。
ベルギー移住を考えている人へのアドバイス
まだ人様にアドバイスができる立場ではないので大変恐縮ではございますが、私から伝えたい事は、移住すると決めるのも最終的には自分自身です。
その国に行かれて嫌な事が沢山見えてくると思いますし、文句を言いたくなる時もあると思います。
それは正常な心の反応なので、泣きたい時は我慢せず泣いていいと思います。日本に帰りたいって嘆いてもいいです。
しかし、どんな時も支えてくれている方達の存在には感謝し、その人達の事を好きという気持ちは忘れずに、自分の気持ちを素直に伝えるようにすると、素敵な感情が芽生えて、新しい発見や関係に繋がるのではないかと思います。
私はベルギーに移住した事で自分が日本人である事により誇りを感じるようになりました。日本にいる家族や友人の愛にももっと気付くようになりました。
今はまだできない事が沢山あって自信がないと感じるかもしれませんが、新しい事に挑戦している自分自身を、自分が一番褒めてあげれたらいいのではないかと思います。
そして自分の心の正直に、自分を守れるのも自分自身です。私もベルギーから皆さんの事応援しています。がんばってください。