この記事を書いた人
ケンタ
元フィリピン留学エージェントとして、留学の斡旋・カウンセリング業務に携わってきました。フィリピンへの渡航歴は10回以上、セブ・マニラなど複数の都市を実際に訪れています。
TOEIC900点を保有しており、語学学習や英語力の伸ばし方についても、実体験を踏まえてお伝えできます。
「フィリピンGO!」では、こうした現地エージェントとしての実務経験と渡航経験をもとに、留学・観光・現地生活のリアルな情報を紹介しています。
「観光ビザのまま働き始めて」が一番多い失敗

知人のツテで現地企業から内定をもらい、そのまま観光ビザで働き始めてしまった――こんな話、意外と珍しくないそうです。
給与も振り込まれ、しばらくは何の問題もなかったのに、半年後に入管から呼び出しを受けたというケースを聞いたことがあります。
フィリピンでの転職活動は、日本の転職サイトの感覚だけで進めると足元をすくわれることがあるようです。
ケンタ


なぜトラブルになりやすいのか調べてみた


調べてみると、失敗のパターンにはいくつか共通点があるようでした。
- 就労ビザ(9G)と就労許可証(AEP)をセットで取得していない
- 「後で会社が手続きしてくれる」と言われたまま放置される
- 日本基準の給与水準を期待して条件面でミスマッチが起きる
- 求人票の会社が実在するか確認せずに応募する
特に多いのが、雇用主側がビザ手続きに慣れておらず、書類の準備が数か月単位で遅れるケースだそうです。
9Gワークビザの取得手順については別記事で詳しく整理していますので、応募前に一度目を通しておくと安心です。



ひと目でわかるフィリピン転職活動の実態


まずは数字でざっくり全体像をつかんでおきましょう。
現地採用の給与水準は日本国内より控えめなことが多く、ここが一番のギャップになりやすいポイントです。
応募前にここだけは確認したいチェックリスト
失敗の多くは「確認すれば防げたこと」だったりします。
応募前に以下を必ずチェックしておきたいところです。
| 確認項目 | チェックのポイント |
|---|---|
| 就労ビザの負担 | 9Gビザ・AEP取得を会社が負担するか、時期はいつか |
| 会社の実在確認 | SEC(証券取引委員会)への登録番号が確認できるか |
| 給与の支払い方法 | 現地口座振込か、通貨は何か、手取り額の明記があるか |
| 契約書の有無 | 口頭のみでなく書面で条件が残っているか |
| 過去の外国人採用実績 | すでに外国人スタッフを雇用した経験があるか |
特にSNS経由や知人紹介の求人は、条件が良すぎる場合ほど注意が必要だそうです。
実際に日本人が巻き込まれたトラブル事例はフィリピンで日本人が巻き込まれた事件10選でも紹介されていますので、参考にしてみてください。
一人で判断するのが不安な場合は、無料の転職相談サービスで求人条件や契約内容を一度チェックしてもらうのも一つの方法です。
第三者の目が入るだけで、見落としに気づけることもあります。
実際に聞こえてくる声を集めてみた
編集部が一般的な傾向をもとに構成した声です。
実際の体験談ではなく、よく聞かれる声を属性別にまとめています。
スキルは通用したけれど、給与交渉で日本の相場を持ち出したら話がかみ合わなかった
ビザ取得を会社任せにしていたら3ヶ月も放置されて、観光ビザの延長費用がかさんだ
自分で探すより求人の質を見極めてもらえて、条件交渉もスムーズだった
現地の物価に合わせた給与だと分かっていても、最初は正直つらかった
※特定個人の発言ではなく、編集部が一般的な傾向をもとに構成した内容です。
こんな人には向いている、こんな人は要注意


フィリピンでの転職は、誰にでも同じようにおすすめできるものではないようです。
向いているのは、語学力や専門スキルを活かして現地企業やグローバル企業の拠点で働きたい人。
IT、コールセンター、観光、教育分野は求人が比較的多いと言われています。
一方で、日本と同水準の給与を前提に生活設計をしている人は要注意です。
現地採用の給与は生活費の安さとセットで考える必要があります。
将来的に会社を持つ選択肢も視野に入れるなら、フィリピンでの会社設立方法についてもあわせて確認しておくと選択肢が広がります。
後悔しないための準備の進め方


行き当たりばったりではなく、順番を意識するだけでトラブルはかなり減らせるようです。
見落としがちな生活面の準備も忘れずに
転職活動は仕事探しだけで終わりません。
現地口座の開設や住まい探しなど、生活基盤づくりも並行して進める必要があります。
外国人が現地銀行口座を開設する方法は別記事でまとめていますので、内定が出た段階で確認しておくとスムーズです。
長期的に滞在するなら、9G以外の長期滞在ビザとの違いを比較した記事も判断材料になります。
就労だけでなく将来の住まい方まで見据えて選ぶ人が増えている印象です。
英語ができなくてもフィリピンで転職できますか?
職種によっては可能ですが、コールセンターやオフィス職の多くはビジネス英語レベルを求められることが一般的です。
現地採用の給与相場はどれくらいですか?
職種・企業規模によって差がありますが、月15万円前後からのケースが多く、日本より低めになる傾向があります。
観光ビザのまま働くのは絶対にダメですか?
違法就労にあたるため避けるべきです。就労ビザ(9G)と就労許可証(AEP)の取得が原則必要になります。
エージェントを使った方がいいですか?
求人の実在確認や条件交渉に不安がある場合は、専門の相談窓口を利用すると安心材料が増えます。
まとめ|遠回りに見える確認が一番の近道
フィリピンでの転職活動は、失敗談の多くが「確認不足」から生まれているのが正直な印象でした。
ビザ・給与・会社の実在性、この3点さえ丁寧に確認しておけば、トラブルの大部分は避けられるはずです。
現地採用は給与だけを見ると物足りなく感じるかもしれませんが、生活コストの低さや経験そのものの価値を含めて考えると、挑戦する価値は十分にありそうです。
焦らず一つずつ確認しながら、自分に合った働き方を見つけていきたいところです。











