「フィリピン株って儲かるの?それとも罠?」正直に調べてみた

「フィリピン株で資産を増やした」という話を聞く一方で、「全部溶かした」という声も出回っています。
いったいどちらが本当なのか、気になって仕方ありませんでした。
調べてみると、フィリピン証券取引所(PSE)の上場企業数は約280社と、日本の東証と比べると規模はかなり小さめ。
でもその分、成長余地も大きいという見方もあるそうです。
「危険かどうか」は一言では答えられませんが、リスクの中身をきちんと知れば、向き不向きも見えてきます。
この記事では、実際の失敗談も交えながら、フィリピン株式投資のリアルを掘り下げてみました。
ケンタ


ひと目でわかるフィリピン株式投資の基本数字


まず全体像を数字で押さえておきましょう。
詳細は各セクションで掘り下げていきます。
Q. 日本人でもフィリピン株は買えるの?
結論から言うと、買えます。
ただし条件があります。
フィリピン株式を購入するには、PSEに登録された現地証券会社に口座を開くか、国際取引に対応した日本の証券会社を経由する方法が一般的です。
現地口座の場合、本人確認書類・在住証明・TIN(フィリピンの納税者番号)が必要になるケースが多く、観光ビザだけでは開設を断られることもあるそうです。
また、業種によっては外国人の持ち株比率が40%までに制限されているセクターもあります。
銀行・メディア・土地などは特に規制が厳しめです。
「自由に何でも買える」というわけではない点は最初に知っておいた方がいいと思います。
- 現地証券会社口座:COL Financial、First Metro Secなどが有名。英語対応あり
- 日本の証券会社経由:取り扱い銘柄が限られるが手続きが比較的シンプル
- ETF活用:フィリピン株指数に連動するETFを日本国内口座で購入する方法もある






Q. 実際のリターンはどれくらい?期待できる?
過去の実績を見ると、PSEの主要指数(PSEi)は長期的には右肩上がりの時期もありましたが、2020年〜2022年にかけて40%超の下落を経験しています。
新型コロナの影響が大きく、観光・航空・不動産などフィリピン経済を支えるセクターがまとめて打撃を受けました。
2023年以降は回復基調が続いているものの、2026年現在でもコロナ前の水準を完全には取り戻せていない銘柄も多いそうです。
「成長市場だから必ず上がる」という楽観論には注意が必要です。
一方で、配当利回りが4〜6%台の優良銘柄も存在します。
値上がり益よりも配当を目的とした「インカムゲイン狙い」として少額から持っている投資家もいるようです。
Q. 失敗する人は何をやらかしているの?実際の声
これが一番知りたいところですよね。
調べていると、フィリピン株で失敗した人の声はいくつかのパターンに集約されていました。
編集部が一般的な傾向をもとに構成した声です。
移住したいという気持ちが先走って、現地口座を開いてすぐに不動産株を大量購入。数ヶ月後に規制強化のニュースが出て一気に下落。情報収集が全然足りませんでした。
SNSで「フィリピン株で月10万稼げる」という情報を信じて参入。実際はペソ安が進んで円換算では損失になっていました。為替リスクを完全に見落としていた。
現地の証券口座を開くのに3ヶ月かかりました。英語の書類手続きが予想より大変で、その間に狙っていた銘柄の価格が動いてしまって……。手続き期間のことを計算に入れていなかったです。
配当狙いで少額から始めたので大きな失敗はしていませんが、源泉徴収25%の税負担は最初知らなくてびっくりしました。配当の手取りが思ったより少なかったです。
※特定個人の発言ではなく、編集部が一般的な傾向をもとに構成した内容です。
見落とされがちな3つのリスク——ここを知らないと痛い目を見ます


フィリピン株のリスクは「株価の上下」だけではありません。
為替・税制・流動性という3つの落とし穴が、特に日本人投資家には見落とされやすいと感じました。
| リスクの種類 | 内容 | 対策の目安 |
|---|---|---|
| 為替リスク | 円高ペソ安が進むと、株価が上がっても円換算で損になる | 長期保有・分散投資で影響を平準化 |
| 配当課税25% | フィリピン側で源泉徴収。日本での確定申告で外国税額控除を活用できる場合も | 税理士への相談を推奨 |
| 流動性リスク | 中小企業株は売買が成立しにくい。売りたい時に売れないことがある | PSEiの構成銘柄など、取引量の多い大型株を中心に |
| 情報格差 | IR情報・決算発表が英語・タガログ語。日本語情報は少ない | 英語ニュースサイト・現地証券会社のレポートを活用 |
特に「情報格差」は見過ごされがちです。
日本株なら証券会社のアプリで日本語の決算情報をすぐ確認できますが、フィリピン株はそうはいきません。
英語の一次情報を自分で読みに行く姿勢が必要になります。



「向いている人」と「やめた方がいい人」をはっきり言います
正直に言うと、フィリピン株はすべての人に向いているわけではないと思います。
こんな人には向いている
- フィリピンに移住・長期滞在しており、ペソを使う生活をしている(為替リスクが軽減される)
- 英語の情報収集に抵抗がなく、自分で調べる習慣がある
- 日本株・米国株などですでに投資経験があり、分散投資の一環として少額から試したい
- 5〜10年単位の長期視点で持てる資金がある
こんな人は要注意
- 「フィリピンは成長市場だから絶対儲かる」という根拠の薄い楽観で入ろうとしている
- SNSやYouTubeの「フィリピン株で月〇万稼げる」系の情報だけを見て判断している
- 投資に回せる資金の大部分をフィリピン株につぎ込もうとしている(集中リスク)
- 短期売買で利益を出そうとしている(流動性の問題で難しい局面が多い)
フィリピン移住の失敗談と落とし穴については、こちらの記事でリアルな体験談をまとめています。
投資だけでなく生活面の失敗パターンも参考になるので、移住を検討している方はあわせて読んでみてください。






フィリピン株式投資を始めるなら——ステップで整理


いきなり口座を開いて銘柄を買う前に、準備の順番を確認しておきましょう。
焦って始めると、失敗談で紹介したようなパターンを踏んでしまいます。
なお、フィリピンへの移住・長期滞在とセットで投資を考えている方は、フィリピン移住完全ガイド(ビザ・エリア・費用の解説)も先に目を通しておくことをおすすめします。
ビザの種類によって口座開設のしやすさが変わってくるためです。
よくある質問
読者からよく寄せられる疑問をまとめました。
フィリピン在住でなくても口座は開けますか?
日本在住のまま開設できる現地証券会社も一部ありますが、TINや在住証明が必要なケースが多く、難易度は高めです。日本の証券会社経由のETFや国際株取引サービスを使う方が現実的な場合もあります。
配当への課税25%は避けられますか?
フィリピン側の源泉徴収25%は原則として避けられません。ただし日本の確定申告で外国税額控除を申請することで、二重課税の一部を取り戻せる場合があります。税理士への確認を強くおすすめします。
どのくらいの資金から始めるのが現実的ですか?
現地証券口座では最低投資単位(ロット数)が銘柄によって異なりますが、1万〜数万円程度から始められる銘柄も多いです。ただし少額すぎると手数料負けしやすいため、まとまった余裕資金がある方が動かしやすいです。
リタイア後の資産運用としてフィリピン株はどうですか?
配当狙いで少額分散する分には選択肢の一つになり得ますが、メインの老後資金をフィリピン株に集中させるのはリスクが高いと考えます。SRRVビザなど長期滞在ビザとあわせて検討する方も多いです。
まとめ——フィリピン株は「危険」ではなく「準備不足だと危険」


調べてみて改めて感じたのは、「フィリピン株が危険かどうか」という問い自体が少し的外れだということです。
為替・税制・流動性・情報格差という4つのリスクを理解したうえで、余裕資金の範囲・長期目線で向き合えば、一定の可能性はある市場だと思います。
ただし、SNSの成功談だけを見て飛び込むのは危険です。
失敗談で紹介したように、情報不足・為替リスクの見落とし・焦った口座開設が、多くの失敗パターンの根っこにありました。
フィリピンでのビジネスや現地経済の動向が気になる方は、フィリピンでビジネスはできるのか?実態を徹底解説した記事もあわせて読んでみてください。
投資と事業展開、両方の視点から現地の経済環境を理解するヒントになると思います。
また、フィリピンへの移住やリタイア後の生活拠点として考えている方には、SRRVビザ(リタイアメントビザ)の詳しい解説記事も参考になるはずです。
ビザの種類によって現地での資産運用のしやすさも変わってきますよ。











