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ケンタ
元フィリピン留学エージェントとして、留学の斡旋・カウンセリング業務に携わってきました。フィリピンへの渡航歴は10回以上、セブ・マニラなど複数の都市を実際に訪れています。
TOEIC900点を保有しており、語学学習や英語力の伸ばし方についても、実体験を踏まえてお伝えできます。
「フィリピンGO!」では、こうした現地エージェントとしての実務経験と渡航経験をもとに、留学・観光・現地生活のリアルな情報を紹介しています。
マニラから2時間で、こんな景色があるとは知らなかった

フィリピン旅行といえばセブのビーチやボラカイのリゾートを思い浮かべる人が多いですが、じつはマニラから車で約2〜3時間走るだけで、温泉と棚田が同時に楽しめるエリアがあります。
ルソン島中部に位置するタルラック州。
イロコス地方やバギオへの通過点として知られてはいるものの、州内の山間部に観光目的で立ち寄る日本人旅行者はまだほとんどいないのが実情です。
調べてみると、州北東部のサント・トーマス山麓には地元の人々が長年愛してきた温泉地があり、その周辺には段々畑が広がる高原の村が点在しているとのこと。
これは週末を使って行ってみるしかないと思いました。
マニラ近郊の日帰りスポットについて詳しく解説した記事も参考になりますが、タルラック州は1泊2日でじっくり回るのがおすすめです。
今回はその具体的なルートをまとめました。
ケンタ


このルートをひと目で把握する


週末2日間で回れる主なポイントと、各スポットの距離感・特徴を先に整理しておきます。
以下の比較表を参考にしてください。
| スポット | マニラからの距離目安 | 特徴 | 立ち寄り時間目安 | 費用感 |
|---|---|---|---|---|
| 🥇 タルラック市街(経由地) | 約130km・2時間 | ◎ 補給・食事に最適 | 30〜60分 | △ 観光要素は少なめ |
| 🌿 山間の棚田エリア(バラス・ラ・バスターナ周辺) | 約160〜170km・3時間 | ◎ 絶景・人が少ない | 2〜3時間 | ○ 入場無料〜少額 |
| ♨️ バウアン温泉(Bawang Springs周辺) | 約155km・3時間弱 | ○ 地元民に愛される湯 | 2〜3時間 | ○ 入湯料200〜400ペソ |
| 🏞️ ティサイ・フォールズ(Tisay Falls) | 約165km・3時間強 | △ 雨季は増水注意 | 1〜2時間 | ○ ガイド料込み300ペソ前後 |
このうち「棚田エリア」と「温泉」を組み合わせるのが今回のメインルートです。
ティサイ・フォールズは余裕があれば立ち寄り程度に考えておくとよさそうです。
1位:山間の棚田エリア|知る人ぞ知る絶景がここにあった


タルラック州の山間部、特に北東部の山岳地帯に広がる棚田の景色は、バナウェほど有名ではありませんが、その分観光客がほとんどおらず、静かに景色を楽しめるのが最大の魅力です。
田植えの季節(だいたい6〜7月)には緑の絨毯が広がり、稲刈りの時期(10〜11月)には黄金色に染まる段々畑を見られます。
乾季(11〜4月)は道が安定しているため、車でのアクセスも比較的スムーズです。
地元の農家の方が使う細い農道が続くエリアも多いため、現地の案内に詳しい運転手付きのレンタカーを借りるのが一番現実的な選択です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| おすすめ訪問時間帯 | 早朝6〜8時(朝霧が棚田に漂う) |
| 入場料 | 基本無料(駐車料50〜100ペソ程度) |
| 道路状況 | 乾季は車で通行可・雨季は要確認 |
| 最寄りの基点都市 | タルラック市(ここで前泊すると効率的) |



2位:バウアン温泉エリア|フィリピンに温泉があるのを知っていますか


「フィリピンで温泉?」と思う方も多いかもしれませんが、フィリピンは火山の多い国。
タルラック州の山間部にも、地元の人々が週末に訪れる温泉施設がいくつか点在しています。
バウアン周辺の温泉は、源泉温度が40〜50℃前後の施設もあり、日本人にとって「温泉らしさ」を感じられる環境です。
施設によってはプール形式の露天浴槽や個室の湯船を備えているところもあります。
ただし日本の温泉旅館のような設備を期待すると少しギャップがあるため、「地元の保養地」として楽しむ気持ちで向かうのがベストです。
棚田観光を午前中に終えて、昼過ぎから温泉でゆっくりする、という1日の流れが特に気持ちよさそうです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 入湯料目安 | 200〜400ペソ(施設による) |
| 施設タイプ | 露天プール式・個室式など複数あり |
| 混雑時間帯 | 週末の午後・フィエスタ前後は混む |
| 持ち物 | 着替え・タオル(レンタルある施設も) |






3位:ティサイ・フォールズ|時間と体力に余裕があれば


温泉エリアから山側にさらに進むと、地元ではそこそこ知られた滝「ティサイ・フォールズ」に辿り着けます。
ただし現地ガイドなしでは迷いやすいため、地元の案内人を手配する必要があります(ガイド料は1人あたり150〜300ペソ程度が目安)。
滝までのトレッキングは片道30〜50分ほど。
道が濡れていると滑りやすいため、トレッキングシューズや防水の靴は必須です。
雨季(6〜10月)は水量が増して迫力が出る一方、増水による増水リスクもあるため、乾季を選んで訪問するのが無難です。
棚田・温泉・滝の3か所を1日でまわるのはかなりタイトなスケジュールになるため、2日目の午前中に滝を組み込む、または「滝は次回」と割り切るのが現実的です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| トレッキング時間 | 片道30〜50分 |
| ガイド料目安 | 150〜300ペソ/人 |
| おすすめシーズン | 乾季(11〜4月) |
| 注意点 | 雨季の増水・滑落リスクあり |
実際にかかる「本当の」費用感


マニラ発で1泊2日の場合、一般的な費用の目安は以下のとおりです。
ただし車のレンタル方法や宿の選び方によって大きく変わるため、あくまで参考値として見てください。
2日間の具体的な回り方ステップ


週末にマニラを出発する場合の、効率的な動き方をまとめました。
渋滞を避けるため、マニラ出発は早朝がおすすめです。
行く前に知っておきたい注意点
タルラック州の山間部は観光インフラが整っていないエリアが多く、準備不足だと困る場面が出てきます。
特に以下の点は出発前に確認しておきましょう。
- 公共交通機関だけで回るのは難しい:タルラック市内まではバス(Victory Liner等)で行けますが、山間の棚田・温泉エリアへはトライシクル交渉またはレンタカーが必要です
- ATM・キャッシュは市内で補充:山間部にはATMがありません。タルラック市内で現金を用意してから出発しましょう
- 雨季(6〜10月)は道が不安定:土道が多い農村エリアでは、大雨後に通行困難になるケースも。天気予報を必ず確認してください
- 地元のガイドや運転手との会話はタガログ語が基本:英語が通じない場面も多いので、現地コーディネーターや経験ある運転手を手配できると安心です
- 宿の選択肢は限られる:タルラック市内には手頃なゲストハウスやビジネスホテルがあります。山間部での宿泊は基本的に期待しない方がよいです
フィリピン旅行の現金・ATM・カード事情については別記事で詳しくまとめていますので、旅の前に確認しておくと安心です。
こんな声も
編集部が一般的な傾向をもとに構成した声です。
実際にルソン島山間部や近郊エリアを訪れた方々の声を参考にしています。
マニラに住んでいるのに、こんなに近くに静かな棚田があるとは全然知りませんでした。観光地化されていないから、人混みを気にせず写真を撮れるのが本当によかったです。
温泉はもちろん日本のようなクオリティではないですが、地元の家族が賑やかに楽しんでいる雰囲気がよくて、それはそれで旅の思い出になりました。お湯の温度はちゃんと熱かったです。
運転手さんが親切で、棚田の説明を片言の英語でしてくれました。地元の食堂で食べたローカルランチが予想以上においしくて、これだけでも来た甲斐がありました。
バギオへの通過点として立ち寄っただけのつもりが、棚田の景色が思ったより良くて1日余分に滞在してしまいました。コストも安くて驚きました。
※特定個人の発言ではなく、編集部が一般的な傾向をもとに構成した内容です。
こんな人にはぴったり、こんな人は要注意
このルートが向いているのは、どんな旅行者でしょうか。
正直に整理してみました。
- おすすめしたい人:マニラ滞在が数日あって週末の小旅行を探している人、観光地化されていないフィリピンを見たい人、自然・農村風景が好きな人、比較的コストを抑えてローカル体験をしたい人
- 少し注意が必要な人:公共交通機関のみの旅を希望している人(車の手配が必須のため)、宿や食事に一定の快適さを求める人、雨季に訪れる場合(道路状況が不安定になりやすい)
- 事前確認を強くおすすめしたい人:日本から直接タルラック州を目指すルートを取る場合、英語に不安がある場合は現地コーディネーターやガイド付きツアーを探した方が安心です
フィリピンのエリア別ベストシーズンについての詳しい比較記事も、旅の計画を立てる際の参考になります。



よくある質問
タルラック州への旅を検討している方からよくいただく疑問をまとめました。
マニラから日帰りは可能ですか?
棚田か温泉のどちらか1か所に絞れば日帰りも可能ですが、移動時間が往復5〜6時間になるため疲れが残ります。できれば1泊することをおすすめします。
レンタカーはどこで手配できますか?
マニラ市内の旅行代理店や、Grab(フィリピンのライドシェアアプリ)でチャーター交渉ができます。運転手付きのチャーターが最も現実的な選択肢です。
英語は通じますか?
タルラック市内では概ね通じますが、山間の村ではタガログ語・イロカノ語が主体になります。現地の運転手やガイドを介するとコミュニケーションがスムーズです。
子どもや高齢者と一緒でも大丈夫ですか?
棚田観光は歩く距離が限られるため問題ありませんが、滝(ティサイ・フォールズ)は足場が不安定なため、体力に自信がない場合は無理に行かない選択が無難です。
フィリピンの温泉は日本の温泉と同じレベルですか?
設備の充実度や泉質の表示など、日本の温泉とは別物と考えてください。ただし源泉温度はしっかり高く、地元の保養地として長く使われてきた実績があります。「日本とは違う体験」として楽しむ気持ちが大切です。
まとめ:まだ記事化されていないフィリピンが、すぐそこにあった
タルラック州の山間部は、バナウェほど有名でもなく、セブほどアクセスが便利でもありません。
でも、だからこそ「自分だけが見つけた景色」を感じられるエリアです。
マニラから約2〜3時間で、棚田の朝霧・地元民の温泉・素朴なローカル食堂——これがセットで楽しめる週末ルートは、フィリピン旅行に慣れてきた人ほどむしろ新鮮に感じると思います。
旅慣れていない方でも、運転手付きのチャーター車さえ手配できれば、基本的な観光は問題なく楽しめます。
雨季を避け、乾季(11〜4月)の週末を狙って計画してみてください。
ビーチ以外のフィリピンを探している方、マニラ滞在の合間に違う顔のフィリピンを見てみたい方に、このルートは自信を持っておすすめできます。
同じくマニラ近郊の大自然を楽しめるピナトゥボ火山トレッキングの記事も、あわせて参考にしてみてください。










