
はじめまして、はんぴーと申します。
2018年1月下旬に中国の広州へ移住しました。
2022年2月現在で滞在期間はちょうど4年になります。
広州の場所
中国へ移住したきっかけや理由
勤め先の会社が中国に新たに事務所を設立する事になり、その立ち上げと会社の現場責任者 として中国へ赴任することになりました。
元々、大学時代から中国語を独学で勉強しており、中国へは春休みなど長期休暇を利用し、 短期の語学留学へ行ったこともありましたので、馴染みがある国でした。
また、今の会社に入社した後も、ことある毎に『いずれは海外で仕事がしたい』 『 可能であれ ば中国か台湾など、中国語が活かせる国がいい 』 と上司に言っておりましたので、その目標が 現実になった形です。
移住する際に準備したものは(貯金やビザの手続き)
就労ビザ(Zビザ)については、私が赴任する前年の2017年から、外国人労働規制強化の新制度の引用が始まり、外国人労働者をハイレベル人材(A類)、専門人材(B類)、一般人員(C類I に分類し、ビザの発行のためには年齢、職務経験、中国語能力、学歴等のポイントを満たすことが義務化されました。
そのため、当時は人によって発行までにかなり時間がかかるケースもありましたが、私の場合は会社が手続きをしてくれましたので、申請から1ヶ月ほどで取得できました。



その後、移住に際し準備したものは下記のとおりです。
私個人の経験もふまえて【必須アイテム】と【あれば良いもの】をピックアップしました。
必須
手元資金(100万円)
何かとお金はかかるのである程度貯金はあったほうがいいです!
中国では5千米ドル相当を超える外貨を持ち込む場合には税関での申告が必要となります。
私の場合は移住前の中国出張時と合わせて2回に分けて持ち込みました。
キャッシング機能付きクレジットカード
特に私の場合は移住したてのころは生活必要品を揃えたり、会社の出張等の経費で入ってくるお金よりも出ていくほうが圧倒的に多かった為、現地の銀行口座がすぐ空っぽになっていました。
その度に現地のATMでキャッシングを行い、補充するという繰り返しでした。



JCBやアメックスなどは使えないところが多いので、VISAかマスターカードがおすすめです。
VPN
中国では海外のWEBサイトの閲覧やプラットフォームの使用を制限している為、日本で使用しているSNSやGoogleなどの検索サイトが利用できませんので、日本の家族や友人へLINEやFace Book等で連絡が出来きません。
VPNを利用すると海外のサーバーを経由するため、日本にいた時とほぼ同様のインターネット環境を手に入れられるため、必須アイテムとなっています。
中国に来てからWEB上でVPNを契約しようとすると中国当局の規制でうまく接続できない事があるため、日本にいるときに契約する事がおすすめです。
あればよいもの
タブレット・パソコン類
現地でも購入可能ですが、使い慣れた日本のキーボードや軽いくて長持ちするものがよいと思います。
タブレットは日本の雑誌や漫画、新聞、VPNを経由してYoutubeなどを見るのに便利です。
自分の体質にあった薬
中国でも薬局はありますが、薬の種類も多く、飲みにくいものが多いです。
何より中国語で何が書いてあるのかわからないものを飲むよりも、日本の馴染みのある総合
かぜ薬などがあると体調が優れないときでも、心の安心は保てると思います。
中国の生活費は?



一人暮らし(1ヶ月)の場合ですが、中国で実際かかる生活費はこんな感じです。
・食費 7-8万円
自炊が多いですが、日本の調味料や食品を購入する場合、日本の価格の1.5倍~2倍ほどかかります。
外食で日本食の居酒屋に行くとビール2杯 おつまみ3点で3500円~4000円ほどで日本に比べて割高です。
・日用品 3-4万円
(衣服、洗剤、シャンプーなど生活雑貨)
娯楽・交際費 2-3万円(旅行、贈り物、映画など)
中国に移住してよかったこと



元々、中国語を生かして仕事をしたいと思っていたので、日本よりも規模が大きく、成長している国でスピード感のある仕事を出来るのが一番のメリットです。
例えば、年間1億円規模の商品の契約をしたいから、今週までに見積もりが欲しい。
来月、商品化する製品のパッケージを今月末迄に仕上げて欲しいなど、日本では味わえないダイナミックな仕事をするチャンスが多いです。
それと、個人的には会社の近くにマンションを借りているので通勤という苦行から開放された点も大きいです(笑)
普段の生活では、中国は良くも悪くも個人及びその家族や友人を一番に大切にする文化があるので、日本のように皆と同じでなければならない同調圧力がなく、人間関係のストレスも少ないです。
また、日本に比べて変化が激しく、便利なものは何でも取り入れようという国なので、昨日まであったあの店が一晩寝て起きたら全く違った店が出来ていたり、いつの間にか近所に地下鉄が出来ていた、急に新しいサービスが始まり、生活が便利になったなど、地域の成長や活気を身近に感じられるのも日本にはない魅力かと思います。





私は旅行が好きなので、中国4000年の歴史を垣間見れる都市を訪れ、現地の文化に触れる事はもちろんですが、中国とは思えないきれいなビーチでのんびりしたり、最近ではディズニーランドやユニバーサルスタジオなど国際的に有名なアミューズメント施設も中国に出来ており、最新のアトラクションを楽しんだりしています。
国土が大きいので中国と一言で言えどもそれぞれの地方で様々な文化や風習があり、日本から一番近くて遠い国である中国という国を、日本のメディアなど第三者を通じてではなく、自分の肌で感じる事が出来る点も良い点だと思います。
中国に移住するまで、移住して大変だったこと
中国は良くも悪くも「適当」な国なので、日本で起こらないハプニングが日常茶飯事に起きます。
ビザなどの公的書類の手続きを行う際に、同じ担当窓口でも人によって言っている事が違うケースがあり、結局何が正しいかわからず、処理が進まない、昨日まで良かったものが今日 はダメになっているという事が多々あります。



私は中国へ赴任したタイミングが悪く、中国に移住した2週間後が春節の長期休暇と重なり、中国の居留許可の手続きが間に合わないかもしれないと言うことが起きました。
*中国ではZビザで入国後、1ヶ月以内に工作ビザ(労働ビザ)と居留許可書をとる必要があります。
その後、現地のスタッフが調べてくれて、1ヶ月の特別延長申請というものがある事が判明し、それを利用してなんとか無事に全ての手続きを終えることが出来ました。
なぜ行政の担当者がそれを言ってくれないんだ!と腹立たしく思いましたが、そのスタッフ から、’’これが中国なんです’’と言われた際には妙に納得してしまいしました。
それと、中国では口約束は簡単に’’なかった’’事にされるので注意が必要です。
私の場合、日本で就労ビザ(Zビザ)を取得して中国に行くまでは良かったのですが、予想よりもかなり早くビザが取れてしまったので、まだ現地で住む場所も決まっていない状態で中国移住生活の初日を迎える事になりました。
広州市は出張で何度か訪れていた為、以前利用した事のあるホテルに滞在し、フリーペーパーをみて不動産屋さんへ電話をして内見を行い、なんとか、その日の内に自分の満足のいく部屋を見つけることが出来ました。
翌日から1週間ほど出張で広州から離れる為、戻ってからすぐに契約を行う事を条件に不動産屋さんにその部屋を仮押さえして頂く事になりました。
部屋が決まってホッとしていたら、出張中に不動産屋さんから電話が掛かって来て、今すぐデポジット(契約の頭金)を入れて欲しいと連絡がありました。
出張中であり、まだ契約書も交わしていない中でデポジットは払えない事を伝え、その場は了承を得たのですが、出張から戻って不動産屋さんに連絡すると”もうその部屋はなくなった’’と言われ、理由を聞くと、他の人が先にデポジットを払ったからそちらと契約したと言われ非常に腹立たしく思った事を今でも覚えています。
このように人によって対応が違ったり、約束を破るということは普通に起こる為、向こうの言っている事を鵜呑みにせず、複数人に確認したり、重要な事はメモやメッセージなどでお互いにわかる形で記録を残すように気をつけています。
中国移住を検討している皆さんへのアドバイス



中国はとにかく活気があり、チャンスがたくさん転がっています。
一方で、中国では日本ではあまり考えられないトラブルによく遭遇します。
シャワーのお湯が出ないという小さな事から、飛行機が着陸予定の場所とは違うところに到着して、その場で知らない人たちと一緒に一夜を過ごさなければならないなど、ハードなものまで様々です。
このようなトラブルも日本では味わえないな、自分の経験値が上がったなと楽しく、物事を前向きに考える事が出来るマインドを持った方には非常に向いていると思います。
また、日本ではメディアの影響で反日運動や中国の独裁的で強行的な姿勢が目立ちますが、実際に暮らしていると日本人だからという理由で嫌な思いをした事はほとんどありません。
先程は中国の適当さで大変な部分を書きましたが、逆を言えばまだまだ成長余地があり、失敗してもそれほど大きなダメージは無いと言えます。
中国語の語学の習得や中国関連のビジネスを始めようと思っている方であれば、中国の活気や目まぐるしく変わる環境で暮らされて、様々な経験を吸収されるのが一番の収穫になると思います。
特に仕事やビジネスの関連で中国に移住される方にとっては、短期出張や日本からのリモートではわからない中国のならではのルールや人との付き合い方を、直接自分で経験されることで、中国のエキスパート人材として自己の市場価値を高める事が出来ます。



中国のことわざで、种瓜得瓜·,种豆得豆(zhong gua de gua,zhong dou de dou)(瓜の種をまけば瓜が取れる、豆の種をまけば、豆が取れる)というものがあります。
やったことが結果になるという意味で、因果応報に近い意味のことわざです。
困難なことにも諦めず、努力すれば努力した分だけの結果が得られる環境が、 この中国にはありますので、コロナ禍で大変な状況ではありますが、チャイナドリーム実現のため中国移住を検討してみてはいかがでしょうか。