フィリピンも信仰的な国民性が強いため、迷信も多数あり、それに信じているフィリピン人も多いです。フィリピン人の家に訪れると、迷信や俗信を実践している人をよく見かけます。
信じるか信じないかはもちろん自分次第ですが、相手の信念を尊重するのも必須であるため、フィリピンの文化を知るのも重要です。
一度、あるフィリピン人と一緒に歩いて「あれ見て!」と言って木に指を差したところ、「勝手にあちこち指を指しちゃダメだよ」と言われた時がありました。その理由は本文において解説させていただきます。
それでは、フィリピンの独特な文化を紹介させていただきます。
家の中
ナイフ、フォーク、スプーンが落ちると訪客が来る?
フィリピン人の家で食事する際、ナイフやフォークがふと落ちたら「あ、お客さん来るみたい!」とフィリピン人はよく言います。
もし、しゃもじや大きいスプーンが落ちたら「デブが来る!」って言う冗談もありますよー。(笑)
夜に外でほうきで掃除すると幸運が掃き出される
フィリピン人の家で夜にほうきで掃除をするのはNGです。
幸運を吹き飛ばすと信じられています。
幸運の他にも、富も一掃されるというのも理由の一つです。
”Tao po”は「私は人間です」
フィリピンで家をノックする際には「Tao po(タオポ)」と言います。
これは「ごめんください」という意味で使われていますが、実はこれを直訳すると「人間です!」という意味になります(Taoは「人間」という意)。
由来はノックしてる人が悪い霊などではなく、人間であるとあえて知らせるためにというところからきています。
階段の段数が3で割り切れると不幸をもたす
フィリピンの家の階段は3で割り切れません。
なぜならフィリピンで会談の段数の数え方は数字の「1, 2, 3」ではなく、「Oro (オロ), plata (プラタ), mata (マタ)」で、通訳すると「金、銀、死」という意味になります。
最後の段が「mata (死)」になると居住者に不幸をもたすと信じられています。
怖いですねー!!
お祝いをする時は麵を食べる!
フィリピンのお正月、誕生日で一番欠かせない料理は焼きそば、スぺゲッティなど麺料理です。
麵は長寿をもたらすと信じられて、中国の迷信に基づいています。フィリピンのバースデーパーティーになどに行ってみるとみんな麺を食べているのを見れますよー!
結婚式
結婚式の前にガウンを着るのは絶対NG
フィリピンで結婚式の前にガウンを試着するは絶対にNGです。フィリピンで結婚式の前にウェディングガウンを着ると、お嫁さんの死に繋がると信じられています。普段は採寸し、ぴったりなガウンをレンタルもしくは購入します。
兄弟姉妹は同じ年に結婚してはならない
フィリピン兄弟姉妹が同年内に結婚する事は「Sukob(スーコッブ)」と呼ばれています。
「Sukob(スーコッブ)」は兄弟姉妹の間で結婚の幸運が断ち割ると信じられているため、最も避けられています。
なので、フィリピン人カップルが結婚の計画を立てる際にはSukobを避けるよう考慮しています。
葬式
赤い服を着るのはNG
これはフィリピンでエチケットとして見なされています。
フィリピンでは誕生日や、幸せな時にに赤い服を着るのが普通で、葬式に赤い服を着るのは「故人が亡くなった事に対して幸せ」と解釈されていて、誠に非礼な行為です。
葬儀場でほうきで掃除をすると霊が一掃される?
フィリピンの普段のお葬式会場はギャンブルをしていたり、コーヒーを飲んだりしている人が溢れています。
ゴミも床にあちこちに落ちています、誰もほうきをかけません。
それら散らかっているゴミは手で拾って捨てます。その理由は、故人の霊は亡くなってから40日間まだその周辺にいると信じられていて、ほうきをかけるとその霊を一掃してしまうと信じられているからです。
葬式に参加した後の直帰はダメ!
お葬式に訪れた後に直帰をすると、故人の霊が参加者の後について来て、参加者の家に不幸をもたすと信じられています。
なので、お葬式の後は故人の霊を振り払うためにまず別の場所に行って、その後に帰るのがフィリピンでは普通です。
葬式で出される食べ物を持ち帰ると、不運がついてくる
フィリピンのお葬式に行ってみると、コーヒー、ビスケット、キャンディーなど、様々な食べ物がたくさん出されます。
ですが、食べ物を持ち帰るのはNGです。葬式の食べ物を持ち帰ると家に不幸をもたすと信じられているからです。
たった一つのキャンディーを持ち帰るのも危険なのでフィリピン人はそれに気を付けています。
故人の家族は訪問者を見送れない
通常フィリピン人の家を訪れると、エチケットとして帰るときに誰かが門まで見送りをします。
ただし、葬式になると別です。葬式に故人の家族が訪問者の帰りを見送ると、彼らは訪問者の死を見送っていると信じられています。
フィリピンの葬式に訪れる機会があって出口が分からない場合でも、送ってもらうのではなく出口を教えてもらうのが常識です。
その他
幼児と会う時に注意:「Pwera Usog」
フィリピンの子供は可愛いので、遊びたいときもあるでしょう!
しかし、フィリピンではそれが時に子供に被害を与えると信じられています。
フィリピンでは「Bati(バーティ)」か「Usog(ウソッグ)」と呼ばれている迷信があり、強いエネルギーを持つ大人、もしくはお腹が空いてる大人が幼児に挨拶すると、幼児は不明な不快感(腹痛、吐気等)を感じてしまうと信じているからです。
田舎の方ではBatiかUsogを避けるために、幼児と甘える前に「Pwera Usog(プエラ・ウソッグ)」と声に出すんですよー!
悪い冗談を言ってしまった場合は木板をノックする
フィリピン人と会話する際に、自分か誰かが亡くなるなどの冗談を言った時に、それが本当に起こらない為に、木の板をノックします。
フィリピンの保険会社などのエージェントと商談する際に、エージェントがクライアントの健康の被害などを確認する際にテーブルにノックする光景がよく見かけられます。
あちこち人差し指を指すのはNG
これは田舎や、自然が豊かな場所、霊が存在する場所に該当する迷信です。
フィリピンでは木や山に小人や見えない生き物が生息していると信じられていて、またそれらに指を指すと、その生き物が呪いをかけてくると信じられています。
まとめ
以上フィリピンの不思議な迷信や文化を紹介させていただきました。変わった迷信もいくつかありますが、信じるか信じないかは皆様次第です。
しかし、結構信じているフィリピン人もかなりいるので、フィリピン文化の一つとして覚えていくのも大切でしょう。